カンファレンス
骨腫瘍—これはなんでしよう(29)
古屋 光太郎
1
,
骨腫瘍症例検討会
1東医歯大整形
pp.71-75
発行日 1970年1月25日
Published Date 1970/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904359
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原発巣の症状は見当らないが
A:患者は32歳の男で本年3月ごろより誘因なく右肩を動かす時痛みがあり,しだいに増強,6月末に当科を受診しました.右肩は軽い筋萎縮と前面に軽度の圧痛があり,前方挙上,側方挙上は制限されています.血液一般検査,血清生化学検査,尿検査はすべて正常でした.これは初診時のレ線ですが(第1図),上腕骨近位端に骨融解性の破壊像があり,動脈撮影でも腫瘍に一致して血管増生を認めます.胸部写真で全肺野に粟粒大,小結節性の撒布巣があり(第2図),これは本年5月の会社の健康診断の写真では見られません.なおIPをやりましたが異常所見は認められませんでした.
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