学会印象記
第11回国際整形災害外科学会に出席して
天児 民和
1,2
1九州大学
2九州労災病院
pp.34-35
発行日 1970年1月25日
Published Date 1970/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904353
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本年10月6日から10日までメキシコ市において第11回国際整形災害外科学会が開催された.この学会は今まで主として欧洲大陸において開催され,米国で1度開催されたのみで中米で開催されたのは今度がはじめてである.元来この学会は1929年の10月10日にパリで第1回の会合をもつた.本年は本学会開設50周年に当つている.本年の学会出席者は約2,000人でそのうち婦人が800名である.しかしメキシコという特殊な土地で学会を開催したことと,米国のCollege of Surgeonが同じ日にロスアンゼルスで開催されたために欧洲および米国よりの出席者が非常に少なかつたが,スペイン語を話す国,中南米からはかなり多数の出席者があった.またソ連,ユーゴ等からも出席者があった.米国および欧洲からの出席者が少なかつたので是非逢いたいと思つていた人に逢えなかつたことは幾分淋しい気持がした.なお今回の会長はM. Juan Farill, S.であり,いつも会長室に坐り,全体の会の指揮をしておられたが,メキシコとしてはこのような大きな学会をよくやりとげたという気持があるらしく,最後の晩餐会の時には大変な御機嫌であつたのも当然と思われる.
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