カンファレンス
骨腫瘍—これはなんでしよう(23)
古屋 光太郎
1
,
骨腫瘍症例検討会
1東医歯大整形外科
pp.568-571
発行日 1969年7月25日
Published Date 1969/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904104
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A:患者は26歳の女性.1968年7月に左下顎臼歯部歯牙の浮いたような感じと,同部歯肉の腫脹に気付きました.近所の歯科医院を受診し,8番の埋伏歯牙を抜去する予定で化学療法を受けましたが効果なく,9月末に某大学の歯科を受診,試験切除の結果,入院手術をすすめられましたが,手術を拒否しました.
更に他の歯科開業医を訪れ,そこで左下7,8番の歯牙の抜去を受けたところ,歯肉部腫脹は急速に増強し,同年12月初旬,本院を受診しました.すなわち発症から本院受診まで約5ヵ月の期間があり,本人はこの間,歯の病気であると思いこんでいたわけです.試験切除を行ない,ただちに放射線治療を開始しました.
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