臨床経験
エオジン好性細胞骨肉芽腫の予後について
山田 収
1
,
岩尾 進
1
,
手島 宰
2
Osamu YAMADA
1
1久留米大学医学部整形外科教室
2小倉記念病院整形外科
pp.1058-1062
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904314
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Eosinophilic Granuloma(以下EGと略記す)は1927年Finziが小児頭蓋骨に発生した1例を報告し,本邦においては,高木氏が昭和25年脛骨に発生したEGを報告して以来,多数の報告がなされ,1954年CompereはEGに起因したCalvé扁平椎の4例を報告して以来,EGはCalvé扁平椎の重要な原因の一つであると認められている2).本邦においては昭和40年得津氏等は第4腰椎のCalvé扁平椎を組織学的に検索し,Calvé扁平椎の原因をEGと診断した9).
われわれは昭和32年大腿骨に発生したEGについて報告し,さらに昭和36年新らたに経験した2例を加え,その経過について報告したが,当時の調査成績では長管骨,扁平骨に発生したEGは完全に治療していたが,脊椎に発生した扁平椎には明らかな回復の徴候は認められなかつた11).したがつてわれわれは第1例の報告以来すでに9年を経過したので,最近報告した1例を加え7),予後調査を行ない,若干の知見を得たので報告する.
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