臨床経験
股関節に発生した色素性絨毛結節性滑液膜炎の1例
井川 誠司
1
,
小島 伸介
1
,
菅 正隆
1
Seiji IKAWA
1
1東京慈恵会医科大学整形外科
pp.1042-1046
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904310
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1941年Jaffeらがpigmented villonodular synovitis色素性絨毛結節性滑液膜炎と命名した疾患は,一般に単関節性で,膝関節にみることが多く,股関節に発症することは極めて稀とされている.欧米でも1965年までに17例,本邦では1例を見るに過ぎない.また股関節に発症した場合は,膝関節例とことなつて,すべての例に骨破壊を伴うことも興味ある問題でる.
本症の病因については,炎症説,腫瘍説その他の諸説があつて,現在なお意見の一致をみていないことは申すまでもない.
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