臨床経験
いわゆるPseudospondylolisthesis(Junghanns)の症例検討
小泉 正夫
1
,
半谷 清治
1
Masao KOIZUMI
1
1東邦大学医学部整形外科学教室
pp.772-776
発行日 1967年7月25日
Published Date 1967/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904267
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まえがき
1930年Junghannsは関節突起間部の分離がなくて.椎体椎弓を含めた脊椎が全体として前方に辷つている.すなわちSpondylolisthesis ohne Spalte im Zwischengelenkstūckを報じ,分離辷り症とは根本的に異なるものであることを強調して,これをPseudospondylolisthesisと命名した.
その後,臨床例として1935年Friedl,1937年Güntzらの報告があり,最近ではMacnabの22例,Cuveland,Eufingerの30例の報告がみられる.本邦では1950年棈松の3例,桐田の4例を初めとして,吉川(1958)の39例,森川(1959)の17例,真鍋(1961)の7例の報告例を見るが,われわれの教室においても腰痛患者の中にしばしば発見されるので,最近の症例23例について種々検索を行なつたので報告する.
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