論述
Ducroquet脊椎牽引矯正装具を応用せる側彎症の治療
竹光 義治
1
,
杉岡 洋一
1
,
森久 喜八郎
1
,
多田 俊作
2
,
石川 巌
2
Yoshiharu TAKEMITSU
1
1九州大学医学部整形外科学教室
2佐賀整肢学園
pp.421-427
発行日 1969年6月25日
Published Date 1969/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904083
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側彎症治療の目標は諸家の指摘するごとく,変形進行の防止,可及的矯正と矯正位保持,呼吸機能の改善,脊柱支持筋力の増強ないし萎縮防止にある.この目標に対し古来各国で多くの方法が研究され,成績向上のため並々ならぬ努力が払われてきたにもかかわらず,その成績は今日においてなお決して満足するに至らぬものである.
structural scoliosisの治療は,まず保存的療法,すなわち,矯正体操訓練,自動的他動的脊柱牽引により側彎位拘縮をmobilizeし,能動訓練により脊柱支持筋力を増し,かつ呼吸運動練習により肺機能増加を図り,矯正位をcorset,brace,plaster jacketなどにより保持することであるが,更にこれらによつてもなお進行し,矯正位保持の困難な症例には10〜12歳を過ぎた思春期増悪期に固定術を施すことが一般に行なわれてきた.
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