臨床経験
病的骨折を起した鎖骨結核の1例
中嶋 重雄
1
,
井上 四郎
1
,
柳川 哲二
1
,
並河 滋之
1
,
牧 陽一
1
Shigeo NAKAJIMA
1
1京都府立医科大学整形外科学教室
pp.1005-1007
発行日 1968年11月25日
Published Date 1968/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904008
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鎖骨に発生する骨結核は極めて稀な疾患である.われわれが文献より調べえた範囲では,本邦における報告例はいまだ10例に満たない.しかも,このほとんどは抗生物質の開発される以前の報告例であり,1945年Streptomycinが発見された後の報告例は長谷川らによる1例を見るだけのようである.
近年,抗生物質の飛躍的な発展に伴い,骨結核は減少の一途をたどつているにもかかわらず,われわれは血行性に感染したと思われる鎖骨結核の1症例に接する機会を得たのでその概要を報告する.
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