研究
鎖骨骨折を起した巨大児分娩について
神津 今朝子
1
1都立大塚病院産科
pp.20-21
発行日 1960年5月1日
Published Date 1960/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201901
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巨大児は体重で第1度(4000g〜4500g)第2度(4500g〜5000g)第3度(5000g以上)と分類されておりますが,この産科学的意義は胎児が発育過剰であるために正常骨盤であつても分娩障害を来すこともあり,時には全く不能に陥ることがあるといわれております.私は今回分娩時に鎖骨骨折を併発した1例を述べさせていただきます.産婦は25歳の1回経産婦で生来健康で特別の疾患はなかつたといいます.勿論糖尿病はありません,夫は性病を否定し身長165cm体重75kgで両親は現存し,骨格中等度,産婦の3人兄弟は生下時体重夫々3000g,3200g,3800gであつたという事であります.産婦は身長154cm体重54kg骨格,栄養中等度であり,初潮20歳以後順調持続約1週間で腰痛が稍強度であるということであります.
昭和30年4月20歳で結婚し,初産は妊娠中毒症となり陣痛開始後4日でも分娩しないため鉗子分娩で4500gの女性でありましたが暫時後死亡し且つ会陰裂傷第3度であつたとのことであります.
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