Japanese
English
方法と装置
麻酔管理における血圧測定—閃光血圧計とその使用法
Blood pressure measuring during anesthesia.:Flash sphygmomanometer and its use
山村 秀夫
1
,
若杉 文吉
1
Hideo Yamamura
1
,
Bunkichi Wakasugi
1
1東京大学麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, Eaculty of Medicine, Tokyo University
pp.529-535
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200911
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I.緒言
麻酔中における患者の一般状態を知る上において血圧値の示す意義は頗る大きい。麻酔剤によつてはその深度が鋭敏に血圧に影響を及ぼすし又静脈麻酔剤や腰椎麻酔も大きく影響をあたえることがある。術中の出血と輸血のアンバランス,体位変換,炭酸ガスの蓄積,celiac reflexが誘発された場合,心不全が起つた場合等も関係する。このような血圧の変動に対しては速やかに状態を判断して場合によつては一刻を争つて対処しなければならない。この血圧を測定するために用いられている現在の間接法は絶対に正確とはいえないが,麻酔の場合においては優れた方法である。麻酔中の血圧測定は絶対値を正確にというよりはむしろその変動を正しく把握することが重要であるからである。
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