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特集 整形外傷治療 update 2021
重度四肢外傷治療の現状
Strategy of current treatment for severe limb trauma
鈴木 雅生
1
,
工藤 俊哉
2
,
佐野 善智
1
,
青木 浩平
1
,
市原 理司
1
,
原 章
1
Masao SUZUKI
1
,
Toshiya KUDO
2
1順天堂大学医学部附属浦安病院,手外科・外傷再建センター
2新百合ヶ丘総合病院,外傷再建センター
キーワード:
Severe limb trauma
,
Open fracture
,
Gustilo ⅢB
Keyword:
Severe limb trauma
,
Open fracture
,
Gustilo ⅢB
pp.1229-1240
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001871
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要旨:重度四肢外傷治療は,1984年にGustiloらがGustilo分類ⅢB(GⅢB)の感染率は52%と報告して以来,治療に難渋する外傷の一つであった。しかし,近年Scott Levinらによるortho-plastic approach(OPA)が日本でもOPAが浸透し良好な治療成績が報告されている。本稿ではGⅢBの様々な治療法を提示した。その中でも,次の5つに注意して治療を行うべきである。① 血管損傷を伴うGⅢBは軟部組織再建を見据えて血行再建をすべきである。② デグロービングされた皮膚は7日以内に判断してdebridementを行う。③ 骨欠損症例は,6㎝以下はMasquelet法,10㎝以上の欠損長の場合は遊離血管柄付き骨移植,Ilizarov法を検討する。④ 有茎皮弁は骨折部周囲の軟部組織の状態が重要であり,皮膚欠損の大きさが有茎皮弁の治療成績を左右する。⑤ 多発外傷例は,トータルマネジメントを行い,温存か切断かを判断する。
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