シンポジウム 手術支援ロボティックシステム
緒言
越智 隆弘
1
1大阪大学医学部医工学治療学
pp.1270-1271
発行日 2002年11月25日
Published Date 2002/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903671
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外科手術技術は長年にわたり着実に進歩してきた.麻酔技術の進歩にも支えられ,大きな展開が可能になっていった.その極みが臓器移植の成功といえるのではないか.その一方で,外科手術のもうひとつの目標として近年急速に進歩してきたのが低侵襲手術である.その代表は内視鏡手術である.限られた視野の中で,最小侵襲で安全かつ正確な手術を行う内視鏡手術は,整形外科領域でも諸種の関節鏡として広く用いられてきた.
低侵襲手術の次の大きな発展はロボティックシステムに依るものと思う.ロボティックシステムというのは自動的に手術を行う手術ロボットと誤解される向きがあるが,もっと包括的な手術器具システムである.三ないし四次元画像解析システム,ナビゲーション,手術支援ロボット,遠隔システムなどを包括した全体を指している.
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