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シンポジウム スポーツ肩障害の病態と治療
腱板不全断裂を伴う投球障害肩に対する烏口肩峰アーチ除圧術の成績
Coracoacromial Arch Decompression for Throwing Injury of the Shoulder in Patients with Imcomplete Rotator Cuff Tear
末永 直樹
1
,
三浪 明男
1
Naoki Suenaga
1
1北海道大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
throwing injury
,
投球障害
,
shoulder joint
,
肩関節
,
superior labrum injury
,
上方関節唇損傷
,
coracoacromial arch decompression
,
烏口肩峰アーチ除圧術
Keyword:
throwing injury
,
投球障害
,
shoulder joint
,
肩関節
,
superior labrum injury
,
上方関節唇損傷
,
coracoacromial arch decompression
,
烏口肩峰アーチ除圧術
pp.697-700
発行日 2002年6月25日
Published Date 2002/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903565
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要旨:投球障害肩に対する烏口肩峰アーチ除圧術の是非については,いまだ一定の見解は得られていない.明らかな肩関節不安定性がなく腱板不全断裂を伴う投球障害肩に対し,烏口肩峰アーチ除圧術を行い2年以上経過観察可能であった28例28肩(投手10名,野手18名)を対象とし,その成績と成績を左右する因子について検討した.烏口肩峰アーチ除圧術は烏口肩峰靱帯切離術を18肩,肩峰形成術を10肩に行い,関節唇損傷は全例鏡視下切除術を行った.完全復帰は71.4%,不完全復帰は28.6%で,復帰不能例はなかった.腱板不全断裂部位および烏口肩峰アーチ除圧術の方法では差はなかったが,投手および関節唇損傷を合併した症例で成績が不良であった.成績不良の要因として潜在性の前方不安定性の存在が示唆され,今後,関節唇損傷を伴う腱板不全断裂に対しcapsular shrinkageの成績を検討する必要がある.
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