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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
脳イメージング法(SPECT)による神経因性疼痛の評価
Brain Imaging of the Patients with Neuropathic Pain : A SPECT Study
牛田 享宏
1
,
谷 俊一
1
,
川崎 元敬
1
,
福本 光孝
2
,
吉田 祥二
2
,
山本 博司
1
Takahiro Ushida
1
1高知医科大学医学部整形外科
2高知医科大学医学部放射線科
1Department pf Orthopaedic Surgery, Kochi Medical School
キーワード:
brain imaging
,
脳イメージング
,
neuropathic pain
,
神経因性疼痛
,
single photon emission computed tomography
,
SPECT
Keyword:
brain imaging
,
脳イメージング
,
neuropathic pain
,
神経因性疼痛
,
single photon emission computed tomography
,
SPECT
pp.379-383
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903514
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抄録:神経因性疼痛患者における痛みが脳内でどのように反映されているかを調べるために,われわれは神経因性疼痛患者の視床における神経活動の変化をSPECT(singe photon emission computed tomography)を用いて評価した.対象は神経根症例(8例),複合性局所疼痛症候群(以下CRPS)(10例)に対してiodine-123-labelled iodoamphetamineをトレーサーとして用いてSPECTを撮像し,contralateral thalamic uptake index(CTUI:症状の反対側の視床のトレーサーの取り込みを症状側の視床の取り込みで除した値)を用いて症状の反対側の視床の活動性について検討した.その結果,神経根症の5例,CRPSの3例にCTUIの増加を認めた.CTUIの増加を認めなかった症例はいずれも罹患期間が1年以上を経過した慢性症例であった.以上より,急性症例において視床の活動性は痛みの病態をある程度反映しているのではないかと考えられた.一方,慢性症例における変化は中枢神経系の可塑的変化が引き起こされていることを示唆するものと考えられた.
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