視座
“選ぶ”ということ
宮岡 英世
1
1昭和大学医学部整形外科
pp.813-814
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903314
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われわれは,いろいろな時々で,いろいろなことを選んでいる.たとえばこの症例ではこの方法を選ぼうとか,食事は今日は和食にしようとか….
しからば選ぶということはどのようなことかと考えれば,「他を捨てる」ことである.ということは,「選ぶ」ということは重大なことである.しかしわれわれは,いとも簡単にいろいろなことを選んでいる.岐路に立つという言葉があるが,これも選択であるので他は捨てて片方の路を選ぶことである.この決定ができないと目的とするところに到達できない.残念ながら時に選択の誤りという結果になるが,一般的には遠回りであったり,より困難な状況に遭遇したとしても,少しずつでも前進すれば目的に達することができる.しかし一から出直しということも全くないわけではない.ゴルフでは,OB,ロスト・ボール,ウォーターハザード,アンプレアブルなど種々のペナルティーは科せられるが,救済処置がとられプレーを続けることができる.これが人生と同じようであるということで人気があるし,自己責任でプレーを行うということで最近流行りの自己責任を身近に感じる.私達がしているゴルフは遊びであるので,ペナルティーを科せられることはあたりまえのように感じているが,私達がこれまで選んできた路は果たしてペナルティー無しで歩んでこられたものであろうか,はなはだ疑問である.私などはOBと思ったボールが木にあたり,フェアウェイに出てきて,ラッキーと思う場面が多々あったと思う.
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