Japanese
English
症例報告
放射線照射後の腰椎に固定術を行い,治療に難渋した1例
A Late Complication of Lumbar Fusion Using Spinal Instrumentation in a Patient who Had Undergone Radiation Therapy : A Case Report
福田 章二
1
,
宮本 敬
1
,
細江 英夫
1
,
笹野 三郎
2
,
西本 博文
3
,
青木 隆明
3
,
清水 克時
1
Shoji Fukuta
1
1岐阜大学医学部整形外科
2県立岐阜病院整形外科
3岐阜中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gifu University School of Medicine
キーワード:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
irradiation
,
放射線
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
Keyword:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
irradiation
,
放射線
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
pp.889-892
発行日 2002年7月25日
Published Date 2002/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903602
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抄録:患者(68歳,男性)は30年前に腰椎部に対し広範な放射線照射の既往を有していた.腰椎変性すべり症(L4/5)に対する脊椎インストゥルメンテーションを用いた固定術の3年後に,著明な骨破壊性病変を伴う化膿性脊椎炎(L3/4)を発症した.まず,脊椎インストゥルメンテーションを用い固定範囲を拡大した後方固定(L2-腸骨)を行い,感染徴候の鎮静を得た.その6カ月後,2期的に前方病巣郭清,骨移植術を施行して,さらなるADLの改善をみた.放射線照射による骨脆弱性が破壊性病変の一要因であり,全身状態も不良であった本症例に対し,後方脊椎インストゥルメンテーションを用いた後方前方二期的手術治療が有効であった.
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