Japanese
English
論述
小皮切による手根管開放術に併用した小指伸筋腱による母指対立再建術の治療成績
Opponens Plasty Using the Extensor Digiti Minimi with Carpal Tunnel Release of Minimal Incision
中村 敏夫巳
1
,
中河 庸治
1
,
小野 浩史
1
,
水本 茂
1
Toshifumi Nakamura
1
1国保中央病院整形外科
1Division of Orthopaedic Surgery, National Insurance Medical Center
キーワード:
opponens plasty
,
母指対立再建
,
carpal tunnel syndrome
,
手根管症候群
,
minimal incision
,
短皮切
Keyword:
opponens plasty
,
母指対立再建
,
carpal tunnel syndrome
,
手根管症候群
,
minimal incision
,
短皮切
pp.585-590
発行日 2001年5月25日
Published Date 2001/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903275
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抄録:先端の発光する小切開剪刀を用いた手根管開放術と同時に小指固有伸筋腱による母指対立再建を行った症例につき,その成績を調査した.対象は,手根管症候群に伴う母指対立不能例で小指固有伸筋腱移行を行った10人10手であり,術後ピンチ力,橈側および掌側外転角,母指と小指の関節可動域,Kapandji testを用いて機能評価した.術後ピンチ力は平均2.9kg,橈側,および掌側外転角は各々平均64°,77°,Kapandji testは平均8.9点であった.日本手の外科学会母指対立機能評価ではexcellent:6例,good:2例,fair:1例,poor:1例であった.母指対立再建の力源として小指固有伸筋を使用した場合,移行腱にプーリーが不要,腱移植が不要,筋力が充分であるなどの利点がある.小指固有伸筋腱移行術は手技が簡便であり,腱採取による機能欠損も少なく母指対立再建の一方法として有用であった.
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