Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)
頚椎部flexion myelopathyの病態と治療
Pathophysiology and Treatment of Cervical Flexion Myelopathy
藤本 吉範
1
,
岡 伸一
1
,
田中 信弘
1
,
村上 健
1
,
山崎 健
1
Yoshinori Fujimoto
1
1広島大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
Hirayama disease
,
平山病
,
cervical flexion myelopathy
,
頚椎部屈曲性脊髄症
,
surgery
,
手術
Keyword:
Hirayama disease
,
平山病
,
cervical flexion myelopathy
,
頚椎部屈曲性脊髄症
,
surgery
,
手術
pp.403-409
発行日 2001年4月25日
Published Date 2001/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903248
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抄録:過去16年間に経験した頚椎部flexion myelopathy(CFM)23例(男性20例,女性3例)の臨床的分析を行うとともに,短潜時体性感覚誘発電位,経頭蓋磁気刺激運動誘発電位等の電気生理学的検査による脊髄伝導障害の解析を行った.臨床症状の重症化に伴い,脊髄伝導障害は前角細胞だけでなく後索および側索に拡大した.尺骨神経刺激dynamic SSEPのN11-N13頂点間潜時が頚椎屈曲で遅延し,下部頚髄後索の潜在的伝導障害の存在が示唆された.Dynamic MEPの振幅低下,F波出現率増加はCFMの病期,活動性の指標となる可能性がある.CFMに対する外科的治療法は主として頚椎固定術が行われているが,椎弓形成と硬膜形成術を併用する方法は,本症の病態であるtight dural canal in flexionを解決する有用な手術法である.一方,筋萎縮停止期の高度筋萎縮例には頚椎手術は無効であり,腕橈骨筋を用いた腱移行術が適応である.
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