Japanese
English
特集 主題・腰部脊柱管狭窄症/パネルI・脊椎転移性腫瘍の手術的治療/パネルII・脊椎脊髄MRI診断(第20回日本脊椎外科学会より)
主題 腰部脊柱管狭窄症
変性ならびに分離すべり症による間欠性跛行の臨床的検討
Clinical Study on Neurogenic Intermittent Claudication due to Lumbar Spondylolisthesis
里見 和彦
1
,
高畑 武司
1
,
猪飼 俊隆
1
,
宮田 義之
1
,
藤村 祥一
1
,
平林 洌
1
Kazuhiko Satomi
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedics, School of Medicine, Keio University
キーワード:
間欠性跛行
,
intermittent claudication
,
変性すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
分離すべり症
,
lytic spondylolisthesis
,
ミエログラフィー
,
myelography
,
ミエロ後CT
,
CTM
Keyword:
間欠性跛行
,
intermittent claudication
,
変性すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
分離すべり症
,
lytic spondylolisthesis
,
ミエログラフィー
,
myelography
,
ミエロ後CT
,
CTM
pp.373-379
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900822
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抄録:腰椎すべり症による間欠性跛行の発症要因を探るため,変性すべり症(DS)と分離すべり症(LS)の画像所見を対比検討した.手術例のうち間欠性跛行を呈した症例は,DSで47例61%,LSで18例27%であった,間欠性跛行例は,そうでない症例に比べて平均年齢が10歳高かったが,すべりの大小には関係がなかった.ミエログラム上,grade 3の完全狭窄像はDSの32例68%にみられたが,LSでは1例にすぎなかった,LSでは,後屈時に狭窄の出現するgrade 2が8例57%と多かった.DSのCTM像は,stage 2,3が97%の症例であった.LSのCTM像はすべりの増大にともない硬膜管が円形から楕円形に変化し,それに側方狭窄像が加わった例が50%にみられた.以上より間欠性行の発生要因は,主にDSではすべり椎の下関節突起の前方偏位に,LSでは分離部の側方圧迫にあった.すなわち,DSでは馬尾性の間欠性跛行か,LSでは神経根性の間欠性跛行が多く発症する.
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