整形外科Philosophy
婆娑羅(バサラ)教授夜話―臨床医として,大学人として(前篇)
赤松 功也
1
1山梨医科大学
pp.193-197
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903208
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●初章
ご多忙な皆さま方,冬の夜長(よなが),しばし私の話にお耳をお貸し下さいませんか,ご退屈とは思いますが.まず,冒頭の婆娑羅(バサラ),これは室町時代の流行語で,物事をずばずばと遠慮なく言ってのける日立ちたがり屋を言ったそうでございますよ.私めもどちらかというとそっちの方で,かなりはたにご迷惑をお掛けいたし,教授としては比較的自由奔放に行動してきたといささか反省の思いがあります.こんな男の一代話を聞いて頂けるあなた様も結構バサラ的なところがおありと思いますが如何でしょうか.
さて,このたび医学書院から「“整形外科philosophy”を」というお話を頂きましたが,とてもとてもそんな柄じゃあないと,一度はお断りしようかとも思いましたが,この世に生を受けて60有余年,整形外科医として40年余,そのうちの16年間を新設医大初代教授として務め上げた小生,仮にこの話がお若い方々の人生のご参考に少しでもお役に立つとしたらと考え,厚かましくもお引き受けしたという訳ですよ.もとより浅学菲才,とても大きなことを言ってのける身分じゃあありません.そこで,先人の立派なお言葉も随分とお借りいたしました.いやあ昔の人は偉いもんです,それでは不躾ながらそろそろ始めさせて頂きましょうか.
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