Japanese
English
論述
足関節鏡視下手術の合併症―神経損傷に対する検討
Complications of Ankle Arthroscopy : Evaluation about Nerve Injury
斎藤 昭
1
,
菊地 臣一
2
,
菊池 一郎
3
Akira Saito
1
1公立相馬総合病院整形外科
2福島県立医科大学整形外科
3公立藤田総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Public Foundation Soma General Hospital
キーワード:
ankle
,
足関節
,
arthroscopy
,
関節鏡
,
complication
,
合併症
Keyword:
ankle
,
足関節
,
arthroscopy
,
関節鏡
,
complication
,
合併症
pp.47-53
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903180
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抄録:解剖学的検討により,足関節鏡視下手術に際し,浅腓骨神経損傷の危険性が高いことを明らかにしてから,われわれは,足関節鏡視の際の前外側刺入では,距腿関節の最も外側から関節鏡を愛護的に刺入することにしてきた.この研究の目的は,足関節部の解剖学的検討を行う以前に施行した足関節鏡視下手術症例と、それ以降に行った症例の神経損傷の頻度について比較検討することである.対象を、解剖学的検討以前の症例16例16関節を前期群,解剖学的検討以降の症例60例60関節を後期群として2群に大別し,神経損傷合併を比較検討した.神経損傷の合併頻度は,前期群では16例中4例(25%)に,後期群で60例中1例(2%)の合計5例(7%)に認められ,前期群に有意に神経損傷の合併が多く,全例が浅腓骨神経障害であった(p<0.01).足関節周辺部の神経走行に関する特徴を念頭に置いて足関節鏡視を実施することにより,神経損傷を大幅に減少することができる.
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