Japanese
English
論述
後根神経節のコンパートメント症候群―第1報:椎間板ヘルニアにおける実験的・臨床的検討
Compartment Syndrome in Dorsal Root Ganglia ; Experimental and Clinical Study in Lumbar Disc Herniation
矢吹 省司
1
,
菊地 臣一
1
,
丹治 一
2
,
Robert R. Myers
3
Shoji Yabuki
1
1福島県立医科大学整形外科
2みなみクリニック
3California大学San Diego校
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
dorsal root ganglia
,
後根神経節
,
compartment syndrome
,
コンパートメント症候群
Keyword:
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
dorsal root ganglia
,
後根神経節
,
compartment syndrome
,
コンパートメント症候群
pp.41-46
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903179
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:脊髄後根神経節(以下,DRGと略す)は,一次性知覚神経細胞を有し,腰痛や根性坐骨神経痛の発現に重要な役割を果たしていると考えられている.本研究の目的は,椎間板ヘルニア・モデルにおけるDRGの内圧の変化と臨床での椎間板ヘルニアにおけるMRミエロでのDRGの変化を検討することにより,DRGでのコンパートメント症候群の発生を証明することである.実験的検討から,神経根上への髄核設置はDRGの内圧を上昇させることやDRG内に浮腫が惹起されることが判明した.また,臨床的検討からは,責任神経根のDRGは反対側や対照群に比して有意に高輝度を呈し,腫大していることが明らかとなった.以上の結果から、腰椎椎間板ヘルニアにおいては,責任神経根のDRGには浮腫に伴ってコンパートメント症候群が惹起されることが証明された.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.