整形外科philosophy
この頃思うこと
井村 慎一
1
1福井医科大学
pp.55-57
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903181
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最近,医療人の質,病院の危機管理のあり方を考えさせるような幾多の事件がマスコミを賑わせている.そこで私は,自らの軌跡を辿りながら,また経験を交えながら,医学部における教育,研究,医療について私見を述べたい.
私達の世代は俗に言う戦中派である.小学校(当時国民学校)卒業後,旧制中学校に進学したが,間もなく敗戦になり,2年次より旧制中学校併設中学校へ新制高校では1年次男子校,次いで学区制導入で地域の高校(男女共学)へ進むことになった.高校の課程は普通科,商業科,家庭科に分かれていた.この高校は10年問存続したが,現在商業高校となっている.
大学人試時,学力試験のほかに進学適性試験が課せられた.また,入学試験は1期,2期校に分かれて行われたが,この区別は大学の格差を生むとして,また進学適性試験は余り有効ではないとして廃止された.終戦後の混乱とはいえ,私達は学制改革の狭間の中に翻弄されていた.
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