Japanese
English
論述
腰部脊柱管狭窄症の追跡調査における対象患者の選択
Patient Selection in the Follow-up Study for Lumbar Spinal Stenosis
清原 稔之
1
,
山崎 京子
1
,
井口 哲弘
1
,
佐藤 啓三
1
,
栗原 章
1
,
笠原 孝一
1
Toshiyuki Kiyohara
1
1神戸労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
spinal stenosis
,
脊柱管狭窄症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
outcome
,
成績
,
patient selection
,
患者選択
Keyword:
spinal stenosis
,
脊柱管狭窄症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
outcome
,
成績
,
patient selection
,
患者選択
pp.27-33
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903177
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抄録:腰部脊柱管狭窄症の追跡調査における対象患者の病態の均一性について代表的4疾患を比較検討した.分離すべり群は変形性脊椎症,変性すべり症,combined stenosisの各群すべてに対し,画像所見では最狭窄部面積,外側陥凹距離,狭窄椎間数,最狭窄部の脊柱管形態などで有意に異なっていた.また,臨床所見では年齢が若く,術前の下肢痛・シビレ点数が高く,間欠跛行を呈する例が少なかった.とりわけ年齢は他の3群より約15歳若く,高齢者が多い腰部脊柱管狭窄症の追跡調査に入れるのは不適当と思われた.その他の3群ではcombined stenosis群に有意差のある項目が多く,JOA点数に影響を与える可能性が高かった.したがって,腰部脊柱管狭窄症の各治療成績の報告に際しては分離や分離すべりは対象から除外し,さらに全体的な評価に加え,対象を変形性脊椎症と変性すべり症の症例に限った成績も併記すべきである.
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