Japanese
English
論述
不安定性腰椎に対する後側方固定術の手術成績に影響を及ぼすX線学的因子
Radiological Factors Influence Clinical Outcomes in Patients with Posterolateral Fusion for Unstable Lumbar Spine
川上 守
1
,
玉置 哲也
1
,
吉田 宗人
1
,
安藤 宗治
1
,
林 信宏
1
,
山田 宏
2
Mamoru Kawakami
1
1和歌山県立医科大学整形外科
2国保橋本市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
unstable lumbar spine
,
不安定性腰椎
,
posterolateral fusion
,
後側方固定術
,
radiological evaluation
,
X線学的評価
Keyword:
unstable lumbar spine
,
不安定性腰椎
,
posterolateral fusion
,
後側方固定術
,
radiological evaluation
,
X線学的評価
pp.1245-1252
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902036
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抄録:外傷,腫瘍を除く不安定性腰椎に対する後側方固定術50例の手術成績を平均4年5カ月で調査し,術前のX線学的因子が予後に関連するかどうか検討した.手術成績不良例はより高齢で,固定椎間板数が多かった.成績不良例の調査時のX線学的特徴は腰椎前弯減少,椎間辷りならびにL1軸仙椎間距離の増大であった.術前35mm以上のL1軸仙椎間距離を有する症例は調査時椎間辷りが増大していた.すなわち,L1軸仙椎間距離の計測が術前のX線学的評価法として重要で,35mm以上の症例に対する後方除圧ならびに後側方固定術の予後は辷りの出現・進行により症状の改善が乏しい可能性があることが判明した.したがって,不安定腰椎に対して後方除圧ならびに後側方固定術を施行する場合には腰椎前弯位を獲得し,L1軸仙椎間距離の減少をはかるように術中,術後矢状面バランスを保持することが治療成績向上のために重要である.
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