Japanese
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検査法 私のくふう
腸腰筋膿瘍に対するCTガイド下ドレナージの経験
The Experience of Drainage for Iliopsoas Abscess by CT Scan
岡本 秀貴
1
,
八束 満雄
1
,
鈴木 史郎
1
,
西 源三郎
2
,
多湖 教時
2
,
土屋 大志
2
,
向藤原 由花
2
Hideki Okamoto
1
1国立東静病院整形外科
2愛知県厚生連海南病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Tohsei Hospital
キーワード:
iliopsoas abscess
,
腸腰筋膿瘍
,
CT scan
,
CTスキャン
,
drainage
,
ドレナージ
Keyword:
iliopsoas abscess
,
腸腰筋膿瘍
,
CT scan
,
CTスキャン
,
drainage
,
ドレナージ
pp.1341-1346
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903129
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抄録:1998年から1999年までの2年間に腸腰筋膿瘍4例に対するCTガイド下ドレナージを経験した.内訳は男性2例,女性2例で年齢は52~84歳であった.基礎疾患は糖尿病1例,慢性関節リウマチに合併した化膿性脊椎炎1例,腎細胞癌の腸腰筋浸潤1例,子宮癌摘出後の放射線照射1例であった.CTガイド下ドレナージ後,全例で腸腰筋膿瘍の消失が得られたが,糖尿病に合併した1例は併発したMRSA肺炎のため死亡した.起炎菌は黄色ブドウ球菌が2例,β溶連菌が1例であった,CTガイド下ドレナージの利点は,1)局所麻酔下に低侵襲で行える,2)エコー下よりも安全に,確実に穿刺できる,3)持続吸引用チューブの留置もできる,などがある.欠点は,1)腹部大動脈,下大静脈,腸管など重要臓器の損傷の危険性がある,2)放射線被曝がある,などがあるが,慎重に繰り返しCT撮影を行いつつ穿刺すれば臓器損傷は避けられる.
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