Japanese
English
論述
解離性運動麻痺の臨床経過―非手術例の検討
Clinical Results of Non-surgical Treatment in the Patients with Dissociated Motor Loss
鹿野 博亀
1
,
小田 剛紀
1
,
藤田 悟
1
,
塚本 泰徳
1
,
森 茂樹
1
,
冨士 武史
1
Hiroki Kano
1
1大阪府立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Prefectural Hospital
キーワード:
cervical spondylosis
,
頚椎症
,
dissociated motor loss
,
解離性運動麻痺
,
cervical spondylotic amyotrophy
,
頚椎症性筋萎縮症
Keyword:
cervical spondylosis
,
頚椎症
,
dissociated motor loss
,
解離性運動麻痺
,
cervical spondylotic amyotrophy
,
頚椎症性筋萎縮症
pp.1335-1340
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903128
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抄録:解離性運動麻痺の手術を施行せずに追跡した症例の臨床経過を調査した.23例を対象に徒手筋力テストで麻痺を経時的に評価し,臨床経過と年齢,麻痺の局在(近位型,遠位型),筋力,筋萎縮の有無との関係を調査した.MRIでは脊髄圧迫高位の分布,圧迫形態と麻痺の局在の関係を調査した.23例中,改善10例,不変12例,悪化1例であった.改善例は発症後平均10カ月(最長18カ月)で改善を示した.不変例は発症から20カ月以上追跡したが上肢麻痺に変化がなかった.悪化の1例は,発症から15カ月で索路症状が出現した.統計学的に改善不良な因子は筋萎縮を伴うものであった.脊髄圧迫高位の分布では,C3/4で圧迫を認める症例が近位型6例・遠位型なし,C6/7で圧迫を認める症例が近位型1例・遠位型8例であり,これら2椎間が両型の差を示していた.圧迫形態は多彩な像を呈し,本症に特異的な所見は見出せなかった.
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