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Rinsho Seikei Geka Volume 35, Issue 5 （April 2000）

臨床整形外科 35巻5号（2000年4月発行）

Japanese English

特集脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―（第28回日本脊椎外科学会より）

腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎椎管拡大術の長期成績 Postoperative Results of Lumbar Canal Enlargement for Lumbar Canal Stenosis 小田裕胤 ¹ , 河合伸也 ¹ , 淵上泰敬 ¹ , 伊藤裕 ¹ , 國司善彦 ¹ , 金子昇 ¹ Hirotsugu Oda ¹ ¹山口大学医学部整形外科 ¹Department of Orthopedic Surgery, Yamaguchi University School of Medicine キーワード： lumbar canal stenosis , 腰部脊柱管狭窄症 , degenerative spondylolisthesis , 変性すべり症 , lumbar canal enlargement , 腰椎椎管拡大術 Keyword: lumbar canal stenosis , 腰部脊柱管狭窄症 , degenerative spondylolisthesis , 変性すべり症 , lumbar canal enlargement , 腰椎椎管拡大術 pp.503-510

発行日 2000年4月25日 Published Date 2000/4/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902973

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Abstract 文献概要
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　抄録：1976年以来，当教室では腰部脊柱管狭窄症に対し，腰椎椎管拡大術を実施してきた．椎間不安定性ありとして脊椎固定術が選択されることが多い腰椎変性すべり合併の狭窄症に，初期には腰椎椎管拡大術に脊椎固定術を併用し，その後，変性すべりの発生機序の解明からすべりの発生に深く関与する椎間関節の制動効果に着目して非脊椎固定で対応を，さらに，すべり下位椎後上縁の切除を含む全周性除圧へと術式に若干の変遷を来した経緯がある．今回の5年以上，平均7.6年の長期術後成績では優＋良が88％と良好で，10年以上経過例においても優＋良が76％と腰椎椎管拡大術の長期的にも安定した効果を確認するとともに，約半数を占める腰椎変性すべり合併の狭窄症の術式別の評価では，すべり下位椎の後上縁切除群が最も良く，脊椎固定群よりも優の頻度が高かった．切除群の3D-CT所見での前方へシフトした円筒形の新たな脊柱管の形成が，全周性除圧の治療効果を如実に反映していた．