Japanese
English
論述
リウマチ性環軸椎亜脱臼術後の中下位頚椎の変化について―ムチランス型を中心として
Incidence of Subaxial Lesion in Patients with Mutilating Rheumatoid Arthritis after Surgery for Atlantoaxial Subluxation
浅野 浩司
1
,
小森 博達
1
,
持田 潔
1
,
安部 理寛
1
,
立石 智彦
1
,
四宮 謙一
1
Hiroshi Asano
1
1東京医科歯科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
mutilating rheumatoid arthritis
,
ムチランス型RA
,
atlanto-axial subluxation
,
環軸椎亜脱臼
,
subaxial lesion
,
中下位頚椎病変
Keyword:
mutilating rheumatoid arthritis
,
ムチランス型RA
,
atlanto-axial subluxation
,
環軸椎亜脱臼
,
subaxial lesion
,
中下位頚椎病変
pp.1191-1195
発行日 1999年10月25日
Published Date 1999/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902816
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抄録:ムチランス型RAでは中下位頚椎病変を高率に生じ,その病変は上位頚椎病変より遅れて発症,進行する傾向があるとされている.われわれは環軸椎亜脱臼に対して手術を施行した症例の術後の中下位頚椎病変の進行について調べ,固定範囲をどのように決定するべきかを検討した.環軸椎亜脱臼に対して手術を行った症例10例において,6カ所にて中下位頚椎病変を生じており,いずれも癒合椎などの可動域の消失した部の隣接部にて生じていた,それらの病変のために,3例にて神経症状が悪化していた.神経症状の悪化した症例はいずれも脊柱管前後径が13mm以下であり,14mm以上の症例では中下位頚椎病変が出現しても神経症状は悪化しなかった.脊柱管前後径の小さい症例では,術前に癒合椎や可動性の消失した椎間が認められる場合には,同時に下位頚椎までの固定術や除圧術を考慮する必要があると思われる.
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