Japanese
English
臨床経験
環軸椎関節貫通螺子固定に併用したチタンケーブルのゆるみ
Subclinical Loosening of Titanium Cable for Interlaminar Fusion Supplemented with C1/2 Transarticular Screw Fixasion
阿部 栄二
1
,
島田 洋一
2
,
佐藤 光三
2
,
森田 裕美
2
,
石澤 暢浩
3
,
楊 国隆
3
,
荻野 正明
4
,
江畑 公仁男
4
Eiji Abe
1
1秋田大学医学部整形外科
2秋田組合総合病院整形外科
3山本組合総合病院整形外科
4湖東総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
instability of atlanto-axial joint
,
環軸椎不安定症
,
sublaminar cable
,
ケーブル
,
transarticular screw fixation
,
関節貫通螺子固定
Keyword:
instability of atlanto-axial joint
,
環軸椎不安定症
,
sublaminar cable
,
ケーブル
,
transarticular screw fixation
,
関節貫通螺子固定
pp.73-77
発行日 1999年1月25日
Published Date 1999/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902620
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抄録:関節貫通螺子でアラインメントが保たれ,骨癒合しているにも関わらず,Magerl法で環軸椎間固定を行った14例において,その71%に椎弓間および移植骨を固定したチタンケーブルにゆるみを認めた.ケーブルのゆるみによる症状は全くなく,ゆるみは術後2~4カ月の間に出現し,Brooks法(0/3)よりGallie法で91%(10/11)と多く見られた.また,ゆるみはDanek cableで67%(6/9),Sofwireで80%(4/5)に,リウマチ性環軸椎亜脱臼で80%(4/5),非リウマチ性のもので63%(5/8),C2歯突起の遊離(+)で80%(4/5),遊離(-)で67%(6/9)にみられた、椎弓間固定ケーブルと移植骨固定ケーブルを完全に分離して用いたGallie変法の9例では,移植骨固定ケーブルのゆるみの方が椎弓間固定ケーブルのゆるみに比べて大きいものが67%(6/9)あった.ケーブルのゆるみは移植骨萎縮例で75%(9/12)に,骨萎縮のない2例では1例にみられた.また,C2棘突起の骨萎縮例では71%(5/7)に,骨萎縮のない4例では50%にゆるみを認めた.以上の点から,ケーブルのゆるみは移植骨とC2棘突起の骨萎縮とケーブルの弾性変形による持続的な骨の圧迫が関連すると考えられた.
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