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特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)
MRIによる変性腰部脊柱管狭窄の自然経過
Magnetic Resonance Imaging Studies on Natural History of Lumbar Spinal Canal Stenosis
吉田 宗人
1
,
玉置 哲也
1
,
林 信宏
1
,
山田 宏
1
,
中塚 映政
1
,
南出 晃人
1
,
岩崎 博
1
,
角谷 昭一
2
,
角谷 英樹
2
Munehito Yoshida
1
1和歌山医大整形外科
2角谷整形外科病院
1Departnient of Orthopaedic surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊椎管狭窄症
,
natural history
,
自然経過
,
vertebral endplate lesion
,
椎体終板障害
Keyword:
lumbar spinal canal stenosis
,
腰部脊椎管狭窄症
,
natural history
,
自然経過
,
vertebral endplate lesion
,
椎体終板障害
pp.489-497
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902157
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抄録:腰部脊柱管狭窄を認めた長期保存的治療例についてMRIを用いて脊柱管形態の変化を観察し,神経症状と比較した.最終MRI撮像時が60歳以上の症例をA群それ以下をB群とするとA群は28例で初回撮像時平均年齢64.3歳,平均追跡期間4.2年であった.B群は12例で,初回撮像時平均年齢46.7歳,平均追跡期間4.9年であった.A群28例の臨床症状は,悪化が11例40%であったのに対して,B群の12例では悪化は2例17%であった.硬膜管狭窄はA群の11例57%に狭窄進行が認められ,硬膜管面積の減少した50%に臨床症状の悪化を認めた.B群では4例33%に進行がみられたが,臨床症状の悪化は1例のみであった,変性脊柱管狭窄症の病態は多因的ではあるが,前方の狭窄因子である椎間板因子,特に椎体終板障害が重要であり,腰部脊柱管狭窄症の治療にはそれらの経時的変化を十分に考慮して治療を撰択する必要があると考えられた.
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