Japanese
English
特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)
成長期のスポーツ選手における腰部椎間板障害とその追跡調査
Lumbar Intervertebral Disc Lesions in Young Athletes and It's Follow-up Study
吉田 宗人
1
,
岩橋 俊幸
1
,
角谷 英樹
1
,
中谷 如希
1
,
玉置 哲也
1
,
角谷 昭一
2
,
左海 伸夫
2
Munehito Yoshida
1
1和歌山医大整形外科
2角谷整形外科病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
intervertebral disc herniation
,
椎間板ヘルニア
,
vertebral end-plate lesion
,
椎体終板障害
,
magnetic resonance imaging
,
磁気共鳴画像
,
children and adolescents
,
若年者
Keyword:
intervertebral disc herniation
,
椎間板ヘルニア
,
vertebral end-plate lesion
,
椎体終板障害
,
magnetic resonance imaging
,
磁気共鳴画像
,
children and adolescents
,
若年者
pp.509-515
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901888
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:成長期スポーツ選手の60症例において,MRIによる腰部椎間板障害の分析とアンケートによる追跡調査を行った.椎間板障害の内訳は椎間板ヘルニアが57例,椎体終板障害が19例であった.この内16例が両障害を重複していた.スポーツ活動を開始してから腰下肢痛発生までの期間は平均3.3年であり,初発時平均年齢は14.9±2.2歳であった.保存的治療により47例(78.3%)はスポーツ活動に復帰出来た.しかし,現在スポーツ活動している43例中36例(84%)は,スポーツ活動時に腰下肢痛があった.椎体終板障害は発生初期に治療を開始したものではMRIにより修復が認められることから,早期の診断と治療の必要性が示唆された.成長期の脊椎はring apophysisが存在し,易損傷性である.この時期でのスポーツ活動による繰り返す外力が腰部椎間板障害の発生に関与すると推察された.今後は成長期の腰部椎間板障害をスポーツ障害として捉え,その予防対策が必要と考える.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.