Japanese
English
臨床経験
慢性関節リウマチによる病的腰椎前方すべり発生の1例―MRIでの観察
MRI Findings of Pathological Lumbar Spondylolisthesis due to Rheumatoid Arthritis : Report of a Case
大谷 晃司
1
,
菊地 臣一
1
,
佐藤 勝彦
1
,
千葉 勝実
2
Koji Otani
1
1福島県立医科大学整形外科
2福島県立リハビリテーション飯坂温泉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
RA
,
慢性関節リウマチ
,
spondylolisthesis
,
脊椎すべり症
,
magnetic resonance imaging
,
核磁気共鳴画像
Keyword:
RA
,
慢性関節リウマチ
,
spondylolisthesis
,
脊椎すべり症
,
magnetic resonance imaging
,
核磁気共鳴画像
pp.1187-1190
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902025
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抄録:すべり発生前後の状態をMRIで観察できた慢性関節リウマチによる腰椎の病的すべり症の1例を経験した.初診時単純X線像では,すべりや椎間関節の異常所見は認められなかった.しかし,MRIではすべり発生前にすでに第4腰椎椎間関節に椎間関節突起部での骨髄内変化と関節液貯留という関節炎を示唆する所見が認められた.初診時より1年後に第4腰椎のすべり発生が確認された.単純X線像で変化が認められる以前に,MRIで病的変化が描出されていたという事実を考えると,慢性関節リウマチの症例で腰椎椎間関節にMRIで異常所見が認められる場合には,将来のすべり発生の可能性に留意して,経過観察が必要である.
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