Japanese
English
特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)
慢性関節リウマチの上位頸椎異常に対するMRIについで
MRI Findings in the Upper Cervical Spine of Rheumatoid Arthritis
川井田 秀文
1
,
酒匂 崇
1
,
森園 良幸
1
,
吉国 長利
1
,
武富 栄二
1
,
橋口 雅尚
1
Hidefumi Kawaida
1
1鹿児島大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
,
ラナワット法
,
Ranawat method
,
レドルンド・ジョネル法
,
Redlund-Johnell method
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
,
ラナワット法
,
Ranawat method
,
レドルンド・ジョネル法
,
Redlund-Johnell method
pp.557-563
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908100
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抄録:上位頸椎異常を示す慢性関節リウマチ患者55例について,頸椎X線写真上の種々の計測値(環軸椎前方亜脱臼と垂直性脱臼に関する計測値)とMRI矢状断面像における延髄や上位頸髄圧迫の有無との関係,および臨床症状との関係について検討した.垂直性脱臼例ではRediund-johnell値の異常例およびRanawat値が7mm以下では,MRIで全例に延髄の圧迫を認めた.前方亜脱臼例ではSACが13mm以下の全例に,またADIが8mm以上でも高頻度に上位頸髄の圧迫を認めた.これらの上位頸椎異常を有する例では後頭部痛や頸部痛が高頻度にみられ,とくにRedlund-Johnell値異常例では全例に認められた.頸椎X線写真より得られた種々の計測値から,延髄や上位頸髄の圧迫の有無を予想する事が可能となったので,慢性関節リウマチ患者の上位頸椎病変の治療に際し有用と考える.
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