Japanese
English
症例報告
救命しえた頚椎化膿性脊椎炎による降下性壊死性縦隔炎の1例
Descending Necrotizing Mediastinitis Following a Cervical Pyogenic Spondylitis : A Case Report
西田 英司
1
,
鳥畠 康充
1
,
毛利 良彦
1
,
渡部 公正
1
,
鹿野 尚英
1
,
沼田 仁成
2
,
塗谷 栄治
3
,
広田 幸次郎
3
,
斎藤 裕
4
Eiji Nishida
1
1厚生連高岡病院整形外科
2厚生連高岡病院リハビリテーション科
3厚生連高岡病院救命救急センター
4厚生連高岡病院胸部外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kouseiren Takaoka Hospital
キーワード:
descending necrotizing mediastinitis
,
降下性壊死性縦隔炎
,
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
Keyword:
descending necrotizing mediastinitis
,
降下性壊死性縦隔炎
,
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
pp.339-342
発行日 2001年3月25日
Published Date 2001/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903238
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抄録:頚椎化膿性脊椎炎から進展し,早期の外科的治療で救命しえた降下性壊死性縦隔炎を経験した.症例は71歳,男性.発熱,後頚部痛,左上肢の筋力低下を主訴に入院した.単純X線,MRIにて第6頚椎椎体炎および硬膜外膿瘍と診断し,抗生剤を投与したが,9日目に急に呼吸困難を訴えた.胸部単純X線で縦隔陰影の増強を,CTで頚部から縦隔まで膿瘍を認めたため緊急縦隔ドレナージを行った.その後も炎症症状は持続し膿の排出が続いたため,2週間後に頚椎腐骨掻爬術,6週間後に硬膜外膿瘍除去術を行い救命できた.培養では混合感染の状態であった.
降下性壊死性縦隔炎は通常,歯性,咽喉頭部感染が原発のことが多いが,本症例は化膿性脊椎炎より発症した初めての報告例である.
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