Japanese
English
論述
仙骨嚢腫40例の治療経験
Sacral Cysts : Treatment and Outcome in 40 Cases
丸岩 博文
1,2
,
鎌田 修博
3
,
河野 亨
3
,
新井 健
3
,
鈴木 康之
3
,
内田 哉也
3
,
山中 芳
3
Hirofumi Maruiwa
1,2
1静岡赤十字病院整形外科
2浦和市立病院
3慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shizuoka Red Cross Hospital
キーワード:
sacral cyst
,
仙骨囊腫
,
MRI
,
磁気共鳴画像
,
perineural cyst
,
神経根囊腫
Keyword:
sacral cyst
,
仙骨囊腫
,
MRI
,
磁気共鳴画像
,
perineural cyst
,
神経根囊腫
pp.805-810
発行日 1996年7月25日
Published Date 1996/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901943
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抄録:MRIで確認された仙骨囊腫40例に対し画像所見,臨床症状ならびに治療成績を検討した.発見頻度は腰仙椎部MRI施行例の約1%であり,平均年齢は54歳,男女比は2対3で女性に多かった.画像所見では第2仙椎椎体高位に単発性に発生することが多く,長径は平均18mmであった.他の脊椎・脊髄疾患を合併しない仙骨囊腫20例の臨床症状は腰仙部痛,下肢痛が多く,神経症状のある例は20%と比較的少なかった.腹圧上昇時の症状再現(いきみテスト陽性例)が脊椎・脊髄疾患合併例の15%,非合併例の44%にみられ,症状関与の判定の一助となると思われた.保存的治療により8割の症例は症状が消失ないし改善した.他の脊椎・脊髄疾患のため手術となった症例も,仙骨囊腫が症状に関与している確証が得られなかったため,観血的処置を加えなかったが,術後成績には影響がなかった.
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