Japanese
English
臨床経験
腰仙椎部脊髄硬膜嚢腫の2例
Spinal Extradural Cysts; case reports
佐藤 公治
1
,
榊原 健彦
1
,
松丸 輔
1
Koji Sato
1
1半田市立半田病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Handa City Hospital, Handa City, Aichi Prefecture
キーワード:
脊髄硬膜嚢腫
,
dural cyst
,
硬膜外嚢腫
,
extradural cyst
,
仙骨嚢腫
,
sacral cyst
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
Keyword:
脊髄硬膜嚢腫
,
dural cyst
,
硬膜外嚢腫
,
extradural cyst
,
仙骨嚢腫
,
sacral cyst
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
pp.1385-1391
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907986
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抄録:最近我々は,膀胱直腸障害と下肢痛を主徴とした,比較的稀な腰仙椎部脊髄硬膜外髄膜嚢腫の2例を経験したので,本症の病態及び手術成績に対し文献的考察を加え報告する.嚢腫は,1例は第12胸椎より第4腰椎部の硬膜管の背側に,他の1例は第5腰椎より第3仙椎部に存在した.2例とも嚢腫の部位に一致して,椎体後縁のscallopingおよび椎弓の菲薄化を認めた.発生学的には,硬膜管に関連した異形成のひとつとして位置づけされ,長期間にわたり徐々に腫大し馬尾神経を圧迫し,神経症状が発現したものと思われる.治療は,2例とも椎弓切除し嚢腫を摘出した.嚢腫は,1例は交通性で,もう1例は非交通性であった.内容は共に髄液であった.組織は,硬膜に類似した繊維性組織であった.画像診断として,脊髄造影(Metrizamide myelography),CTM(CT-myelography)に加え,核磁気共鳴断層撮影装置(MRl:Magnetic resonance imaging)が有用であった.
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