Japanese
English
臨床経験
原発性上皮小体機能亢進症に両側大腿骨頸部骨折を合併した1例
A Case Report of Primary Hyperparathyroidism with Bilateral Femoral Neck Fracture
矢野 順治
1
,
長谷川 幸治
1
,
木俣 一郎
1
,
荒尾 和彦
2
,
船橋 啓臣
3
,
坂 賢二
1
Junji Yano
1
1中津川市民病院整形外科
2名古屋大学医学部整形外科
3名古屋大学医学部第二外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nakatugawa Municipal Hospital
キーワード:
原発性上皮小体機能亢進症
,
primary hyperparathyroidism
,
病的骨折
,
pathological fracture
,
骨接合
,
osteosynthesis
Keyword:
原発性上皮小体機能亢進症
,
primary hyperparathyroidism
,
病的骨折
,
pathological fracture
,
骨接合
,
osteosynthesis
pp.621-624
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900858
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抄録:症例は55歳,女性.腰痛,両股関節痛を主訴に来院した.股関節可動域は,外転のみ右5°,左10°と制限されていた.両股関節X線像では,両大腿骨頸部内反変形および骨折が見られた.両手X線像では,骨膜下吸収像がみられ,骨皮質は菲薄化していた.血液生化学所見では,血清Ca値の上昇とP値の低下,血清PTHの高値を示した.頸部CT像で甲状腺左葉後方に結節性病変があり,原発性上皮小体機能亢進症と診断,左上上皮小体摘出術,および両大腿骨頸部骨折に対し早期離床を目的としてcannulated hip screwによる骨接合術を行った.術後,血清Ca値,P値,血清PTHは正常範囲となった.術後7ヵ月,腰痛,股関節痛は軽快し,X線像では,骨癒合がみられ,骨梁の増加があった.
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