Japanese
English
臨床経験
嚢腫状変化を伴った線維性骨異形成の1例
A Case of Fibrous Dysplasia with Cystic Change
朝倉 佐智子
1
,
矢澤 康男
1
,
高木 辰哉
1
,
長澤 正彦
2
Sachiko Asakura
1
1栃木県立がんセンター整形外科
2芳賀赤十字病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tochigi Cancer Center
キーワード:
fibrous dysplasia
,
線維性骨異形成
,
cystic change
,
嚢腫状変化
,
scapula
,
肩甲骨
Keyword:
fibrous dysplasia
,
線維性骨異形成
,
cystic change
,
嚢腫状変化
,
scapula
,
肩甲骨
pp.669-672
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901916
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抄録:嚢腫状変化が極めて著明であった線維性骨異形成(FD)の1例を経験した.症例は56歳,男性.主訴は左肩の腫瘤であった.単純X線像からは動脈瘤様骨嚢腫,軟骨肉腫が疑われた.生検組織像はFDあるいは骨嚢腫の所見であった.左母指中手骨,左上腕骨の単純X線上スリガラス状陰影を認め,多骨性FDと診断した.また,MRIの所見より嚢腫状変化を伴っていることが明らかであった.FDは多彩なX線像,組織像を呈することが知られ,診断には注意を要する.また,今回の症例のように嚢腫状変化を伴う場合,急速に増大し,悪性変化と鑑別を要することがある.この際には,MRIが診断に有用であると考える.
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