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特別企画 胸椎部ミエロパチーの病態と治療
胸椎部ミエロパチーに対する後方進入脊髄前方除圧術の術式と成績
Anterior Decompression of the Spinal Cord through the Posterior Approach for Thoracic Myelopathy Caused by Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament ; surgical method and its results
大塚 訓喜
1
Kuniyosi Ohtsuka
1
1長野身体障害者リハビリテーションセンター
1Nagano Rehabilitation Center
キーワード:
thoracic myelopathy
,
胸椎部ミエロパチー
,
ossification of the Posterior longitudinal ligament
,
後縦靱帯骨化症
,
decompression of the spinal cord
,
脊髄除圧術
Keyword:
thoracic myelopathy
,
胸椎部ミエロパチー
,
ossification of the Posterior longitudinal ligament
,
後縦靱帯骨化症
,
decompression of the spinal cord
,
脊髄除圧術
pp.547-552
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901893
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抄録:胸椎部のOPLLによる胸髄症に対する外科的治療法としての後方進入脊髄前方除圧の術式とその成績について述べる.まず本術式の要点は,en bloc laminectomyを行い,後方斜めの方向から脊髄前方の除圧を行う.この際,椎間関節は1/3~1/2は残すようにすると脊柱の支持性は温存され,instrumentationを併用する必要はない.椎弓根部ではやや広めに椎弓切除し,椎弓根の1/3位の断面を露出させる.この椎弓根断面を糸口にしてOPLLの前方の骨削除を行う.本手術を現在までに37例に実施した.その結果3例に重篤な合併症を認めたが,他の34例では良好な成績であった.合併症を予防するためには,頚椎胸椎連続型OPLLに対しては,胸椎の後方進入脊髄前方除圧術に引き続いて頚椎に椎体亜全摘前方固定術を同時に行い,またOPLLの摘出により脊柱管段差が生じた時には,脊髄前方に皮下脂肪をおき,この段差を解消しておくことが肝心である.
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