Japanese
English
臨床経験
巨大な馬尾神経鞘腫の1例
A Case Report of Giant Cauda Equina Neurinoma
橋本 光宏
1,2
,
永瀬 譲史
1
,
板橋 孝
1
,
国府田 正雄
1
,
須藤 英文
1
,
高澤 博
3
Mitsuhiro Hashimoto
1,2
1国立千葉病院整形外科
2現:鹿島労災病院整形外科
3国立千葉病院研究検査科病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Nationai Chiba Hospitai
キーワード:
neurinoma
,
神経鞘腫
,
cauda equina
,
馬尾
,
osteoplastic laminoplasty
,
椎弓形成術
Keyword:
neurinoma
,
神経鞘腫
,
cauda equina
,
馬尾
,
osteoplastic laminoplasty
,
椎弓形成術
pp.1425-1429
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902329
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抄録:症例は49歳女性.6年前より持続する左坐骨神経痛を腰椎椎間板ヘルニアと診断され,保存的療法を行っていたが,立位保持困難とともに膀胱直腸障害も生じたため当科紹介となった,MRIにて第12胸椎から第5腰椎レベルの脊柱管内にガドリニウムにて造影される巨大腫瘤病変を認め,巨大馬尾腫瘍の診断にて,腫瘍摘出術と還納式椎弓形成術を行った.病理診断は神経鞘腫であった.術後,独歩可能となり,膀胱直腸障害も改善した.術後10カ月の現在,腫瘍の再発および脊柱変形を認めず,経過良好である.神経鞘腫は再発することがあり,術後の再発の有無を確認する手段としてMRI検査が必須であるが,磁性体を用いない本術式は,MRI検査でも十分な画像が得られ,有用であると考えられた.
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