Japanese
English
臨床経験
sacral nerve root cystの1例
A Case of Sacral Nerve Root Cyst
松田 正樹
1,2
,
金粕 浩一
1
,
富田 勝郎
3
Masaki Matsuda
1,2
1済生会高岡病院整形外科
2現:富山市民病院整形外科
3金沢大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Takaoka Hospital
キーワード:
神経根
,
nerve root
,
仙骨部神経周膜嚢腫
,
sacral perineurial cyst
,
流体静力圧
,
hydrostatic pressure
Keyword:
神経根
,
nerve root
,
仙骨部神経周膜嚢腫
,
sacral perineurial cyst
,
流体静力圧
,
hydrostatic pressure
pp.899-902
発行日 1995年7月25日
Published Date 1995/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901688
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抄録:腰・下肢痛の1原因としてのsacral perineurial cystは,1938年Tarlovが報告したことにより注目を集めた.今回われわれは右殿部痛を主訴として来院し,脊髄造影,ミエロCT,MRIで,sacral nerveroot cystと診断し,疼痛が増強したため神経根ブロックで症状が消失することを確認したのちに手術を行い,症状の消失をみた1例を経験した.病理学的にcyst壁内に神経線維,神経節細胞を認めたことによりsacral perineurial cystと確定診断された.その成因については諸家により報告されているが本症例では硬膜の脆弱部へのhydrostatic pressureが関与していると思われた.手術方法はcystの縫縮が良く,術後は約3週間程度の床上安静を保つことが再発を防ぐために重要と思われる.
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