Japanese
English
臨床経験
全踵骨摘出術を施行した踵骨慢性骨髄炎の1例
Total Calcanectomy for Chronic Osteomyelitis of the Calcaneus : A Case Report
山口 美樹
1
,
野口 昌彦
1
,
玉井 幹人
1
,
原 浩史
1
,
平澤 泰介
1
Miki Yamaguchi
1
1京都府立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto Prefectural Univeristy of Medicine
キーワード:
踵骨
,
calcaneus
,
骨髄炎
,
osteomyelitis
,
踵骨摘出術
,
calcanectomy
,
踵分割切開
,
split heel incision
Keyword:
踵骨
,
calcaneus
,
骨髄炎
,
osteomyelitis
,
踵骨摘出術
,
calcanectomy
,
踵分割切開
,
split heel incision
pp.777-780
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901667
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:われわれは難治性の踵骨慢性骨髄炎に対して全踵骨摘出術を施行した1例を経験したので報告する.症例は32歳女性で,1989(平成元)年にSLEと診断され,1991(平成3)年3月,左足関節外側部の疼痛と腫脹を主訴として当科を初診した.SLEによる多関節炎の診断のもとに免荷,消炎鎮痛剤で保存的に治療したが,11月に瘻孔形成と膿の排出を認め,12月にはMRSAを検出した.1992(平成4)年1月,左踵骨骨髄炎の診断で当科へ入院,病巣骨掻爬術を施行したが再発したため,8月,再度病巣骨掻爬術と新たに持続潅流装置を留置した.しかし,10月,再度MRSAを検出したため全踵骨摘出術を施行した.術後2年の現在も経過良好である.屋外では短下肢装具を装着し,室内では装具なしで疼痛なく歩行している.われわれは難治性の踵骨慢性骨髄炎に対する全踵骨摘出術は有用な治療法と考える.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.