Japanese
English
臨床経験
踵骨に発生した良性軟骨芽細胞腫の1例
A case of Chondroblastoma of the Calcaneus
大辻 孝昭
1
,
四方 実彦
1
,
葛岡 達司
1
,
高橋 真
1
,
金 栄治
2
Takaaki Ootsuji
1
1京都市立病院整形外科
2京都市立病院病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto City Hospital
キーワード:
良性軟骨芽細胞腫
,
benign chondroblastoma
,
踵骨
,
calcaneus
Keyword:
良性軟骨芽細胞腫
,
benign chondroblastoma
,
踵骨
,
calcaneus
pp.873-875
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900394
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抄録:症例は23歳の女性で,主訴は左踵部の歩行時痛である.軽い捻挫の後の左踵部痛が持続するため,受傷後3ヵ月を経て本院を受診した.単純X線像で踵骨後端に軽度の周辺硬化を伴った直径3cmの嚢腫状溶骨性病変を認めた.生検を兼ねた掻爬,骨移植術を行った.腫瘍は嚢腫状で内腔は血液をまじえた漿液で満たされ,硬化した骨の壁面には暗赤褐色の軟部組織を見た.組織学的には紡錘型細胞の密な増殖と多核巨細胞が多数あり,その一部には軟骨細胞,軟骨基質への分化が見られ,良性軟骨芽細胞腫と診断した.現在まで術後経過は良好である.
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