特別企画 頚部脊柱管拡大術―そのポイント
緒言
小野村 敏信
1
1大阪医科大学整形外科
pp.528-529
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901618
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頚椎症性脊髄症に対する後方からの除圧には椎弓切除術が唯一の術式として久しく用いられてきたが,1968年に桐田は頚椎の広汎同時椎弓切除術を開発した.また,1971年に服部により創案された椎弓基部を温存して脊髄除圧後に脊柱管を拡大位に形成する術式は,現在laminoplastyと総称される頚部脊柱管拡大術の出発点となった.除圧を必要とする脊髄を術中術後を通じてより愛護的,生理的な環境に保つ意図のもとに創意開発されたこれらの術式は多くの脊椎外科医の共感をよび,手術法に次々と工夫が加えられ,わが国の生んだ優れた術式として世に紹介された.
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