Japanese
English
臨床経験
アテトーゼ型脳性麻痺に伴った頚椎症性脊髄症の1手術例
A Case of Athetoid Cerebral Palsy with Cervical Spondylotic Myelopathy treated by Surgery
吉田 澄子
1
,
佐藤 光三
1
,
阿部 栄二
1
,
岡田 恭司
1
,
島田 洋一
1
,
松永 俊樹
1
Sumiko Yoshida
1
1秋田大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
アテトーゼ型脳性麻痺
,
athetoid cerebral palsy
,
頚部脊柱管狭窄
,
cervical spinal stenosis
,
後弯変形
,
kyphosis
,
前方後方固定
,
anterior and posterior spinal fusion
Keyword:
アテトーゼ型脳性麻痺
,
athetoid cerebral palsy
,
頚部脊柱管狭窄
,
cervical spinal stenosis
,
後弯変形
,
kyphosis
,
前方後方固定
,
anterior and posterior spinal fusion
pp.1155-1158
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901478
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抄録:症例は65歳,男性のアテトーゼ型脳性麻痺患者で,主訴は四肢脱力,歩行困難である.四肢の著明な痙性麻痺と膀胱直腸障害があり,C5レベル以下に知覚鈍麻があった.X線上,椎体前後径の増大と前方への著明な骨棘形成があり,C2/3で20゜の後弯変形と7mmの前方辷りが認められ,脊柱管前後径はC3,4で12mmであった.脊髄腔造影ではC2/3の完全ブロック像を呈し,CTMではC2/3-C5で脊髄の圧排変形が認められた.MRIではC2/3-C4で脊柱管狭窄と脊髄の著明な萎縮がみられた.手術は不随意運動に対し強固な内固定が必要と考え,C2-C4に前方からCasper plate,後方からRoy-Camille plateを用いて固定し,椎弓切除を行った.C5は棘突起縦割法脊柱管拡大術を行った.術後早期より頚椎カラー装着のみで離床し,不随意運動も軽快した.術後2年の現在,痙性四肢麻痺,巧緻運動障害,膀胱直腸障害は著明に改善した.画像上,後弯変形は改善し,骨癒合も良好である.
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