Japanese
English
シンポジウム 変性腰部脊柱管狭窄症の手術的治療と長期成績
腰部脊柱管狭窄手術成績不良例の検討
Clinical Analysis of Failed Back Surgery on Lumbar Canal Stenosis
渡辺 栄一
1
,
菊地 臣一
1
Eiichi Watanabe
1
1福島県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
腰部脊柱管狭窄
,
lumbar canal stenosis
,
成績不良腰椎手術
,
failed back surgery
,
選択的神経根ブロック
,
selective nerve root block
Keyword:
腰部脊柱管狭窄
,
lumbar canal stenosis
,
成績不良腰椎手術
,
failed back surgery
,
選択的神経根ブロック
,
selective nerve root block
pp.707-713
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901389
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抄録:腰部脊柱管狭窄の手術成績不良例52例についてその病態を神経学的所見および選択的神経根ブロックから検討した.手術後より症状が残存・持続した症例では,神経障害型式,責任高位および病態に変化はなく,手術成績不良の原因は高度神経障害,術前の病態把握や手術手技上の問題にあった.手術により術後一時軽快した症例では,時間の経過と共に神経障害型式が変化していることが多く,しかも責任高位も術前とは異なり隣接高位での障害発生が多くなっていた.手術成績不良の病態は同一高位の同一病態であることが最も多いが,術後2年以内では除圧術施行椎間の術後の不安定性出現に,術後2年以降では固定術の隣接椎間の変化に注目すべきである.これらの成績不良例に対して行った治療成績は,保存療法(32例)が良8例(25%)で,手術療法(20例)が優,良あわせて12例(60%)であった.成績不良例の治療成績は決して良好ではなかった.
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