Japanese
English
論述
腰部脊柱管狭窄における膀胱障害―残尿量からみた検討
Neurogenic Bladder in Lumbar Spinal Canal Stenosis-Assessment with Residual Urine Volume
鹿山 悟
1
,
菊地 臣一
1
,
紺野 慎一
1
,
関 修弘
1
Satoru Kayama
1
1福島県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
lumbar canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄
,
neurogenic bladder
,
神経因性膀胱
,
residual urine volume
,
残尿量
Keyword:
lumbar canal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄
,
neurogenic bladder
,
神経因性膀胱
,
residual urine volume
,
残尿量
pp.1017-1021
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902252
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抄録:腰部脊柱管狭窄による馬尾型と混合型間欠跛行を呈する35例を対象として,術前と術後に残尿測定による膀胱機能の評価を行った,さらに,膀胱障害と他の神経障害との相関と,手術後の排尿機能の推移を検討した.その結果,術前の残尿量は排尿に伴う症状の有無とは関係がなかった.しかし,術前の残尿量が多い症例では馬尾障害が重度であった.手術により残尿量は減少し,排尿に伴う症状も改善した.これらの事実から,腰部脊柱管狭窄による馬尾障害に伴う膀胱障害の有無を判定するには,自覚症状の有無に関わらず,残尿測定による他覚的な評価が必要であるといえる.さらに,膀胱障害は下肢症状と同様に可逆的な障害であると推測される.
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