Japanese
English
論述
X線上明らかな骨傷のない頚髄損傷
Cervical Cord Injury without Remarkable Radiographic Bony Injury
植田 尊善
1
,
芝 啓一郎
1
,
白澤 建藏
1
,
大田 秀樹
1
,
森 英治
1
,
力丸 俊一
1
,
加治 浩三
1
Takayoshi Ueta
1
1総合せき損センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The Spinal Injuries Center
キーワード:
頚髄損傷
,
cervical cord injury
,
非骨傷
,
no bony injury
,
磁気共鳴画像
,
MRI
,
信号強度
,
signal intensity
,
動的脊柱管狭窄
,
dynamic canal stenosis
Keyword:
頚髄損傷
,
cervical cord injury
,
非骨傷
,
no bony injury
,
磁気共鳴画像
,
MRI
,
信号強度
,
signal intensity
,
動的脊柱管狭窄
,
dynamic canal stenosis
pp.641-649
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901379
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抄録:1990年5月より1992年4月まで2年間連続した40例の急性期X線上明らかな骨傷のない頚髄損傷に対し,神経学的検査,X線,MRIの経時的観察等詳細な検討を行った.脊髄損傷部はT2画像で高信号として出現し(37例,93%),当初範囲が広いが,次第に損傷部へ限局していった.1~3カ月後にT1画像でスポット状の低信号が出現する例が多く(25例,63%),T1低信号の出現しない例より麻痺は重篤であった.T1,T2とも経過中信号変化の出現しない症例3例が最も良好な予後であった.損傷部の圧迫は軽度な例が多かった.動態撮影で後方辷りは17例(43%)にみられたが,保存的治療にて不安定性の増強はみられなかった.損傷高位はC3/4に27例(68%)と圧倒的多数に見られた.C3/4損傷の特徴は三角筋力低下,横隔膜神経不全麻痺,C3後方辷り,C3/4部の動的脊柱管狭小,脊椎症性変化が軽微などであった.動態MRIにてC3/4間での前後からの脊髄の挟撃が確認された.
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