Japanese
English
臨床経験
非骨傷性頚髄損傷例の受傷早期MRIよりみた検討
Study of Cervical Cord Injury without Radiological Abnormality using MRI at Injury
朴 珍守
1,2
,
栄 輝巳
1
,
内田 洋子
1
,
古代 裕次郎
1
,
安松 英夫
1
,
吉野 和孝
1
,
平川 敬
3
Jin-soo Park
1,2
1熊本整形外科病院
2福岡済生会総合病院整形外科
3大分県立三重病院
1Kumamoto Orthopaedic Hospital
キーワード:
頚髄損傷
,
cervical cord injury
,
X線上骨傷の明らかでない脊髄損傷
,
SCIWORA
,
spinal cord injury without radiological abnormality
,
核磁気共鳴画像
,
MRI
,
発生機序
,
mechanism of injury
Keyword:
頚髄損傷
,
cervical cord injury
,
X線上骨傷の明らかでない脊髄損傷
,
SCIWORA
,
spinal cord injury without radiological abnormality
,
核磁気共鳴画像
,
MRI
,
発生機序
,
mechanism of injury
pp.1295-1299
発行日 1994年11月25日
Published Date 1994/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901509
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抄録:単純X線上明らかな脱臼や骨折を認めず,非骨傷性頚髄損傷と診断された症例のなかに,わずかな椎体アライメントの不整を認める症例を経験し,受傷早期の状態を単純X線とMRIを用いて検討した.対象は,1989年から1993年の4年間に当院受診した30例(男24例,女6例)で,年齢は31歳から83歳(平均62.8歳)である.10例に単純X線で椎体アライメントの不整を認め,受傷早期(24時間以内9例,48時間以内1例)のMRIでは,すべての症例でアライメントの不整部位に一致してTI iso,T2 highの髄内信号変化を認め,不整部位に一致して脊髄損傷があることが認められた.
このことは,X線上骨傷がないように見えるのは,患者の移送や本来の弾性で元の位置に戻っているだけであり,受傷時には脱臼などの骨傷があり,この脊椎構築上の変化が頚髄損傷の原因と考えられ,いわゆる非骨傷性ではないと考えられた.
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